はじめに (対象読者・この記事でわかること)

この記事は、Javaでデータベースアプリケーションを開発したいが、EclipseにJDBCドライバの設定方法が分からない方を対象としています。特に軽量な組み込み型データベース「HSQLDB」を初めて使う方に最適です。
この記事を読むことで、EclipseのプロジェクトにHSQLDBのJDBCドライバ(JARファイル)を正しくクラスパスに通す方法がわかります。また、設定後に「ClassNotFoundException」や「No suitable driver」が出た場合の切り分け方も学べます。手順はWindows/macOS/Linuxどれでも動作し、Maven/Gradleを使わない素のJavaプロジェクトでも応用できます。

前提知識

この記事を読み進める上で、以下の知識があるとスムーズです。 - Javaの基本的な文法(クラス・mainメソッドの書き方) - Eclipseの基本的な使い方(プロジェクト作成・実行方法) - データベースのSELECT/INSERT文の基礎知識

HSQLDBとJDBCドライバの概要

HSQLDB(HyperSQL DataBase)は、JVM上で動作する軽量なリレーショナルデータベースです。サーバーレスモードで動かせば設定ファイルが不要で、単一のJAR(hsqldb.jar)だけで動作します。
JDBCドライバは、Javaアプリケーションがデータベースと会話するための「通訳」のようなものです。HSQLDBの場合、org.hsqldb.jdbc.JDBCDriverというクラスが該当します。EclipseのクラスパスにこのJARを通さないと、Class.forName("org.hsqldb.jdbc.JDBCDriver")の時点でClassNotFoundExceptionが発生してしまいます。
つまり、JARを「通す=ビルドパスに追加する」作業が必須になります。

EclipseにJDBCドライバをクラスパスに通す手順

ここでは、素のJavaプロジェクトを例に、HSQLDBのJDBCドライバを追加する方法を説明します。Maven/Gradleを使っている場合は最後に別途解説します。

STEP1:HSQLDBのJARをダウンロードする

  1. ブラウザで https://hsqldb.org/ を開きます。
  2. トップページの「Download」から最新の安定版(例:2.7.2)をZIPでダウンロードします。
  3. 適当なフォルダに展開し、lib/hsqldb.jarを探します。
    ※ Maven Centralを使う場合は、hsqldb-2.7.2.jarという名前で検索しても構いません。

STEP2:EclipseプロジェクトにJARを追加する

  1. Eclipseで適当なJavaプロジェクトを作成(または既存プロジェクトを開く)。
  2. プロジェクト直下にlibフォルダを作成し、先ほどのhsqldb.jarをコピー。
  3. プロジェクトを右クリック →「Build Path」→「Configure Build Path...」を選択。
  4. 「Libraries」タブを開き、「Add JARs...」をクリック。
  5. エクスプローラーからlib/hsqldb.jarを選択し「Apply and Close」。 これで、ビルドパス(クラスパス)にJARが追加されました。

STEP3:動作確認コードを書く

Java
import java.sql.Connection; import java.sql.DriverManager; import java.sql.ResultSet; import java.sql.Statement; public class HsqlSample { public static void main(String[] args) throws Exception { // 1. ドライバクラスをロード Class.forName("org.hsqldb.jdbc.JDBCDriver"); // 2. メモリ上の一時データベースに接続 String url = "jdbc:hsqldb:mem:sampledb"; try (Connection conn = DriverManager.getConnection(url, "SA", "")) { try (Statement st = conn.createStatement()) { st.execute("CREATE TABLE msg(id INT, txt VARCHAR(30))"); st.execute("INSERT INTO msg VALUES(1, 'Hello HSQLDB')"); ResultSet rs = st.executeQuery("SELECT txt FROM msg"); while (rs.next()) { System.out.println(rs.getString("txt")); } } } } }

コンソールに「Hello HSQLDB」と出力されれば成功です。

ハマりどころとエラー対処

エラーメッセージ 原因 対処
ClassNotFoundException: org.hsqldb.jdbc.JDBCDriver JARがクラスパスに存在しない STEP2を見直す
No suitable driver found for jdbc:hsqldb:... URLのスキームが間違っているか、JARが古い jdbc:hsqldb:mem:~で始まることを確認、JARを最新版に
java.lang.UnsatisfiedLinkError 間違えてネイティブライブラリ(.dll/.so)を読もうとしている HSQLDBはネイティブ不要なので、他のDB用のJARと混同していないか確認

Maven/Gradleを使っている場合は、pom.xmlbuild.gradleに依存関係を追記するだけでOKです。例:

Xml
<!-- pom.xml --> <dependency> <groupId>org.hsqldb</groupId> <artifactId>hsqldb</artifactId> <version>2.7.2</version> <scope>test</scope> </dependency>

まとめ

本記事では、EclipseにHSQLDBのJDBCドライバをクラスパスに通す手順と、よくあるエラーの原因と対処法を紹介しました。

  • HSQLDBは単一JARで動作する軽量DB
  • Eclipseでは「Build Path」→「Add JARs...」でhsqldb.jarを追加
  • Class.forName("org.hsqldb.jdbc.JDBCDriver")でロードできない場合はクラスパスを疑う

この記事を通して、JDBCドライバの設定がスムーズに行え、Javaアプリケーションから手軽にデータベースを扱えるようになりました。
次回は、HSQLDBをファイルストレージモードで永続化し、Spring Bootと組み合わせた場合のトランザクション設定について掘り下げていきます。

参考資料

  • HSQLDB 公式ドキュメント(日本語)
    https://hsqldb.org/doc/guide/
  • Eclipse ビルドパス設定ガイド
    https://help.eclipse.org/latest/topic/org.eclipse.jdt.doc.user/reference/ref-build-classpath.htm
  • JDBC基礎チュートリアル(Oracle公式)
    https://docs.oracle.com/javase/tutorial/jdbc/